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染色の各仕上げについて

毎度ご利用いただき誠にありがとうございます。

伊藤登商店の伊藤でございます。

良く染色のことでアニリン仕上げとセミアニリン仕上げ、顔料仕上げの
違いについて聞かれることがありますので、そのことをお話しします。

 


◆アニリン仕上げ
下染めで色を付けた革に顔料を含まず、合成染料とタンパク系のバインダー
(革に染料や助剤を接着させる働きを持つ薬品からなる)塗料を使って染色した革を仕上げる方法
一般的には染料仕上げと呼ばれることが多いです。
 
◆顔料仕上げ
革を仕上げる際、着色するときに主に顔料を使用する仕上げ方法
イメージは良くないですが、ペンキで塗装したような雰囲気の仕上がりです。
 
 ◆セミアニリン仕上げ
アニリン仕上げと顔料仕上げの中間的な仕上げ方法
少量の顔料を使用し、その後染料で調色することで、ペンキのような顔料感を軽減する仕上げ方法

ざっと、こんな感じです。

 

もちろんこの3点の仕上げ方法はクローム鞣しやコンビ鞣し、タンニン鞣しであっても共通で

「クロム鞣しのセミアニリン仕上げ」

「タンニン鞣しの顔料仕上げ」

「コンビ鞣しのセミアニリン仕上げ」

等、 鞣しや使われる仕上剤によって様々な名称で呼ばれることがあります。


もちろん私はアニリン仕上げ(染料仕上げ)が一番革らしい仕上げ方法だと思ってますし、好きな仕上げ方です。

ちなみに栃木レザー社製の伊藤登商店での定番商品は全て「タンニン鞣しの染料仕上げ」です。

今後も考えている新作はほとんどアニリン仕上げで進めています。