皮革製品を販売する店舗やwebショップなどで、
栃木レザー社の『赤タグ』が製品に添えられているのを目にすることがあります。
赤タグを製品につけることにより、
間違いなく『栃木レザー社で鞣された革を使用して製作された商品』という証明となり、
数ある革製品の中から差別化を図ることが出来ることなどから、
弊社の革をご注文頂くと同時に「赤タグも一緒に送ってほしい」という旨が伝えられることがあります。
しかし、弊社では「栃木レザー社の半裁革を1枚買うごとに赤タグを1枚を付ける」というような販売はせず、
細やかな制約を定めた赤タグの使用申請をした上で初めて赤タグを必要枚数分のみご注文頂く形式となっております。
それなのに、なぜ赤タグがすぐに手に入らないのか?
赤タグが付くことで、栃木レザー社のネームバリューにより皮革製品に買い手がつくことなどから
栃木レザー社製ではない皮革製品にまで弊社よりお譲りした赤タグが乱用されるという大変残念な経緯がありました。
乱用の判明と同時に、栃木レザー社へご迷惑がかからないよう弊社からの赤タグ提供を完全停止しておりましたが、
年を追うごとに赤タグ使用に関するお問い合わせは増加の一途をたどり
栃木レザー社と弊社との間で赤タグの扱い方についての熟慮を重ねた上で赤タグの提供を再開するに至っております。
そして、再開に際しては責任ある取り扱いをするための細かい制約を設け、弊社にて管理させて頂いている次第です。

さて、昨今Tweet上やコラムページなどからもお知らせをした通り、
その赤タグに【シリアルナンバー】を付けることになりました。
経緯としては、素材提供元である栃木レザー社にエンドユーザー様からの直接のお問い合わせが増えたことが一因です。
商品を購入したエンドユーザー様から製品に対するクレームや梱包に対するクレーム等が寄せられるということは
残念ながら、一部の製品制作・販売者様による製品の品質やサービスがエンドユーザー様にご満足いただけていない背景が窺われます。
そこで、赤タグにシリアルナンバーを付けた管理へと変更することにより、
製品制作・販売者様が明確にされるため、より良い製品づくりにつながるのでは、という趣旨によるものです。
「赤タグつけて販売しようかと思っていたけど、なんだかすごく面倒くさい…」
と思われた方もいらっしゃるでしょうね。

赤タグを製品につけて売ることのデメリットもあります。
本来、デザインを考え、自分の力で製品を作り上げた製作者様のブランド名や製品名が先頭に来るべきところを、
赤タグを付けたことにより『栃木レザー社製ベルト』や『栃木レザー社製財布』というような一括りで認知されてしまい
制作者様のブランド名や製品名の認知の妨げとなる可能性があることです。
「それでも、栃木レザー社の皮革である証明が欲しいんだよね」
という方にお知らせです。
革には、栃木レザー社が発行し貼付している『dsシール※』が貼ってありますよね?
何よりもそのシールが栃木レザー社で生産された革である証明になります。
※通常、栃木レザー社が計測したdsシールは半裁革のベンズ側にが貼ってありますが、
新ヌメは裏面のベンズ側に、2分割にしたショルダー側には分割後に計測した計測所のdsシールのみが貼られています。
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