同じところで育ちました!(焼版)

 

牧場主が、自分が所有している牛であることの証

海外では【ブランド】と呼ばれいてる「焼き印の跡」のことを弊社では『焼版』という呼び方をしております。

かつて、「こういう形の『焼版』の革があったら先に教えて下さい」とお問合せを頂いたこともありました。

…ちなみに、大量の半裁革を手配し続ける中で、ご希望の焼版をずっと追いかけることはできないので丁寧にお断りをしましたが


そして先日、出品用の革を撮影していると、

「お?!こ、これは?!」という焼版を発見しました。
 


あれ? 同じ焼版?!

 

ということは、同じ牧場主の牛さんが一緒に伊藤登商店へやって来たんだね!

 



同じ焼版もあれば、半裁に3つも焼版のついていたり。

そうか、3か所も牧場を渡り歩くほどに人気のある牛さんだった、ということかな…

 

ダメージという扱いにはなりますが、焼版に限らずキズを見たり、これは?手術の跡?というようなキズを見たり、

時には散弾銃で付いたと思われるキズを見たりすると、

広大な牧場で、たくさんの牛さんたちが育っていく中での

人生?牛生?色々あったんだろうな~ と、思いを馳せてしまいます。

個人的に…ですが、すごくワイルド感があって

「良いなぁ」と思ったバラキズはコチラ。

お尻が痒かったのかな…w
キズになっちゃうほど掻きかきしちゃったようです。

あくまでも、あくまでも、、、個人の感想です…


焼版ばかりを紹介してしまいましたが、

こちらの革は『吟すりパラフィンプルアップ』という名称で出品しております。

 

吟面を擦り加工してからパラフィン蝋を塗り込み、更にアイロンで焦がした後にソフト加工…と、かなり手の込んだ仕上げになっています。

プルアップという名称も外せずに盛り込んだのは、

アイロンの熱で焦げたところの色と下地の色との濃淡がビンテージ感を演出していて、

かなり雰囲気が良く出来上がっています。

手触りはやわらかくて、しっとりとしていて、ぜひ、お試し頂きたい一品です。